こんにちは、「鳥獣被害対策.com」の山田です。
今日の鳥獣害対策の知恵袋は、
アライグマの被害についてです。

アライグマは、日本各地で野生化し
その個体数はどんどん増加しています。

タヌキやキツネなどの日本の在来動物とは異なり
アライグマは北米大陸が原産で、
ペットなどとして日本国内に持ち込まれました。

その後、飼っていたものが逃げ出したり
捨てられたりして野生化しました。
現在、アライグマは、特定外来生物に指定されています。
アライグマ被害の現状と対策についてはコチラ⇒

アライグマの被害は、年々各地で報告されており、
・農作物や畜産飼料を食害する農業被害
・野生生物に影響を及ぼす
生態系被害
・人の生活環境に影響を及ぼす
生活環境被害
などがあります。

農業被害のうち農作物の食害としては、
ミカン、カキ、ブドウ、ナシなどの果物や
スイートコーン、スイカ、ミニトマトなど
甘みのある野菜がよく報告されています。

畜産被害としては、ウシなどの配合飼料を求めて
畜舎や飼料小屋に侵入し、飼料などを食べるだけでなく
糞尿を排泄するなど衛生面でも問題になっています。

野生動物に農作物などが被害を受けた場合
何から被害を受けているのかを特定することが
鳥獣被害対策の第一歩
だと思います。

それは、被害を及ぼす動物の種類によって
その対策方法が異なっているからです。

極端な例では、イノシシ用の箱ワナでネズミを
捕獲することが困難なように、
動物の種類に対応した柵やワナなどを
それぞれ用いることでより効果が得られるからです。

また、アライグマは、タヌキやキツネなどと異なり
指が長く、とても器用に物を握ることができます。

餌などを食べる時もその手をうまく使います。
そのため、アライグマの被害として特定できる食痕が
しばしば残っていることがあります。

例えば、スイカの場合、丸い穴を開けて食べています。
穴の大きさはアライグマの手が入るくらいで
だいたいゴルフボールくらいの大きさから
テニスボールくらいの大きさです。

食べる時は、自分で開けた穴から手を突っ込み
中身をくり抜くようにして食べます。

ミカンの場合も手を使って皮を剥いて食べており
食べ痕の中には、直径5cmくらいのきれいな穴が
外皮に開けられ、中身だけを房ごときれいに
食べていることがあります。

また、アライグマの足跡も特徴的で
他の動物と区別することが比較的簡単です。

その特徴は、先ほどご説明したように指が長いため
5本の指の跡が残り、踵をつけて歩くため
まるで人間の赤ちゃんの手形の様な足跡が付きます。


アライグマ足跡



被害場所の近くでこのような痕跡があれば
それはアライグマの被害として判断できる材料になると思われます。

このような特徴的な食痕や足跡がない場合、
被害を及ぼす動物を特定することは少々難しいと思われます。

ところが、このような場合においても
有効な手段があるのです。
それは、自動撮影カメラを用いて確認することです。


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自動撮影カメラがあれば、痕跡が無くても
どんな動物が被害を及ぼしているかわかります。

農作物は、人が食べるために栽培しているので
動物にとっても最高の御馳走となることがあり
様々な動物がやってきて被害を及ぼすことがあります。

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そのため、自動撮影カメラを用いると、
1種類の動物だけではなく、被害を及ぼす複数の
種類の動物も特定することが可能となり、総合的な対策が行えます。

自動撮影カメラは、昼夜問わず24時間フル稼働で
働いてくれるのでとても頼もしい監視役です。

アライグマ自動撮影カメラ_Cuddeback Capture

余談ですが、自動撮影カメラは、
アライグマの被害対策など野生動物の確認だけでなく、
中には泥棒対策としても利用されている方も
いらっしゃるようです。

アライグマの食性は雑食性であり、
カマキリやバッタなど陸上の昆虫はもとより、
サワガニ、エビ、魚、ヤゴなど水辺の生きものや
樹上にあるカキやアケビなどの果実、鳥の卵など
様々なものを食べます。

希少なサンショウウオやカエルなども捕食し、
フクロウやムササビなどの樹洞の巣を寝床として奪ったり、
サギなどの鳥の営巣地を襲うなど、
生態系に大きな影響を及ぼしています。

アライグマの餌となるこれらのものは、
それまで在来動物も餌にしていたものが多く
在来動物とアライグマとの間で餌の競合が
生じてしまうと考えられています。

さらに、在来動物にダニや寄生虫なども媒介し
感染症などを生態系に拡大させる危険性もあります。

このようにアライグマは
様々な野生動物に多くの影響を与える
生態系被害を引き起こすことになります。

また、アライグマは、人の日常生活圏内でも活動をします。
民家近くのゴミや残飯をあさったり、
屋根裏や納屋などで繁殖することがあります。
その際に、糞尿の排泄や家屋の破壊などの被害がみられます。

さらに問題なことは、野生化したアライグマが
動物以外に人へも感染するという人獣共通感染症を
持っている可能性があるということです。

特にアライグマ回虫による幼虫移行症は、
国内の野生化したアライグマにおいて
まだ確認されていませんがその可能性はゼロではなく、
致死的な症状を引き起こすおそれがあります。

このようにアライグマは、
生息しているほとんど全ての環境で
被害をもたらしていると考えられます。

アライグマの被害は、これからも
さらに増加すると考えられ、
早急な対策が必要であると思われます。

アライグマの調査をしていますと、
次のような場面に何度も遭遇しました。

 住民の方: 「何をされているのですか?」
 私:     「アライグマの調査をしています。」
 住民の方: 「えっ! アライグマって日本にいるの?」
 私:     「はい。 この近くにもいますよ~」
 住民の方: 「えっ!! この辺にもいるの? 知らなかった~」

アライグマが野生化して生息している地域でも
住民の方々はまだ知らない場合も多いようです。
もしかしたら、皆さんのご近所にも
アライグマの一家が既にいるかもしれませんね。

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yamada masahiro

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