こんにちは「鳥獣被害対策.com」の小淵です。
今日の鳥獣害対策の知恵袋は
自動撮影カメラについてです。

そもそも私は、自分でシャッターを押さずに動物の写真
を撮影しても、うれしくもなんともありません!
と思ってました。

野生動物の写真は、例えば夜行性の動物を撮影しようと思ったら、
昼の明るいうちにフィールドに出かけ、
野生動物のよく通る道(獣道)を歩いて、
どんな動物がそこを利用しているのかを
痕跡を探して予想します。

そして、撮影するのに良さそうな場所-
動物が頻繁に現れる可能性が高く、
かつ、こちらが身を潜ませる場所があり、
さらに、動物とこちらの間に遮蔽物がない、
などなど… を決めておきます。

場所が決まれば、腹ごしらえをして、
暮れゆく森や山へと、カメラ片手に出かけます。
下見した場所に、居心地が良い(←これ大事!)ように
陣取り、あとはジッと待つだけです。

どうして、居心地が良いようになのかと言いますと、
端的に言えば、その場所と一体になるため、です。
なるべく気配を消して、もちろん、殺気も出さず、
リラックスして、ただただ、ボーッと待つのです。

やがて、獣道の向こうから、
草を踏むわずかな音とともに、
シカが歩いてきました。

まだです。
まだ喜んではいけません。

静かに、押し込むように、
カメラのシャッターボタンに掛けた指に力を加えます。

眠っていたカメラとストロボが目を覚まし、
ファインダーが明るく光り、
ストロボがわずかな音を立てます。

補助光を頼りにレンズのオートフォーカスリングが回り、
小さく光るシカの目を捉えました。

さらに指を押し込むと、目の前に稲妻が光り、
暗い森にシカの姿が浮かび上がります。

まだです。
まだ喜んではいけません。

シカは一閃にとまどい、
立ち止まってこちらを見ています。

ここで、こちらの喜びを徐々にあらわにしていくと、
気配に気づいたシカは、元来た道を引き返すか、
そそくさと先に進んでいくか、
ともあれ、歩き去っていくのです。

くれぐれも、歩き去るシカに向けて、
後ろからストロボを光らせたりしてはいけません。
そんなことをすれば、ビックリしたシカは、
警戒の声を上げながら、走り去ってしまうでしょう。

あくまでも、いつも通りでいて欲しいですから、
野生動物を驚かせるようなことは慎みます。

こんなに楽しいことを、機械に任せてしまうなんて、
ものすごくもったいないと思うのです。

でも、いくつか問題があるのですよね。
毎晩毎晩、森や山に出かけることはできないし、
ましてや一晩中待っていることもできないし、
たまにそのまま寝ちゃってるし、
気配消し続けるって無理ですし、
コーヒーだって飲みたいし・・・

しょうがないので、自動撮影カメラを設置してみました。
もちろん、設置は明るいうちに行います。
野生動物が出そうな場所を探します。
獣道や痕跡を探し、設置するのに良さそうな場所を探します。

あれ、自分で撮影する時と同じことをしてますね。

あとはカメラに任せて立ち去ります。
次に私がその場所に来るまで、
自動撮影カメラは、バッテリーという食べ物が無くなるか、
撮りためたデータが満タンにならない限り、
1週間でも1カ月でも待ち伏せを続けます。

回収した自動撮影カメラの写真は、驚くべきものでした。

ジャンプしているノウサギや
泥浴びしたばかりで泥しずくのしたたるイノシシ、
何かを探し回るタヌキに
目の前でウンコするアナグマ・・・

私が自分で撮るよりも、ずっと良いシーンを撮影している!
しかも、野生動物たちのとても自然な姿が写っています。

というわけで、最近は一月に1回くらいしか、
自分で野生動物の写真を撮影には出かけません。

自動撮影カメラがただの機械でも、
それを使うのは人間です。

どんな写真が撮れるかは、
野生動物の動きを予想しながら、
どんな風に設置するかで決まります。

だから、私は、自動撮影カメラによる撮影も
楽しんで行っています。

もちろん、野生動物の調査においても
自動撮影カメラを使った方法はとても有効です。

また、デジタル式の自動撮影カメラは、
現在、とても多くの種類が製作されており、
カメラごとに様々な特徴やクセなどがあります。

今後、調査における自動撮影カメラの効果的な使い方や
自動撮影カメラの機種ごとの特性についても、
みなさんにお知らせさせていただこうと思います。

小淵幸輝

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